米上院グアム移転削除

うるま不動産スタッフ

2011年07月06日 11:55

際出委が全会一致
 実現疑問視下院同調か


 【平安名純代・米国特約記者】米上院歳出委員会は6月30日、2012会計年度(11年10月~12年9月)の軍事建設関連の歳出法案を全会一致で可決した。在沖海兵隊のグアム移転費約1億5600万㌦(約126億円)は全額削除された。法案は近く上院本会議でも可決される見通し。グアム移転費をめぐっては、上院軍事委が国防権限法案でグアム移転費の全額削除をすでに可決している。今後は、満額を承諾した下院の歳出、軍事両委とのすり合わせが行われるが上院の意向が通る可能性が高い。

イノウエ氏「必要ない」


 同委のダニエル・イノウエ委員長は沖縄タイムスの取材に対し、「これまで日米合意を支持してきたが、国防総省が検証可能な移転費全額を示しておらず、沖縄とグアムの両拠点に不透明要素も抱えている。予算を認める必要はない」との見解を示した。
 同委はグアム移転について、国防総省がこれまで基本計画を提出してないことに加え、移転費用に関する具体的見積もりが示されない状態での巨額予算支出を疑問視。
 その上で、米軍普天間飛行場の県内移設に対する沖縄県民の反対が根強いことなから、日本政府が普天間移設を実現できない可能性があるとし、同年度の予算計上は認められないと結論付けた。
 また政府監査院(GAO)に対し、普天間移設とグアム移転に関する詳細な評価報告書を来年5月25日までに議会の各関係委員会に報告するよう要請。
 計画の全体像や長期的な資金調達、普天間代替施設の進展状況、東日本大震災を踏まえた日本政府の財政負担力に関する分析などを盛り込むよう指示した。
 グアム移転費の全額削除についてイノウエ委員長は、「先の2プラス2で計画完了期限が先送りされたこともからも分かるように、計画は大幅に遅れており、過去に認めた予算が消化できていない。全額削除は計画そのものへの反対ではなく、現状に則した判断を下した結果だ」と述べた。

知事棚上げ警戒■枝野氏注視


 仲井間弘多知事は1日、県庁内で記者団に対し、米上院歳出委員会が可決した2012会計年度歳出法案で在沖米海兵隊のグアム移転費を認めなかつたことについて「(普天間の)固定化につながらないようにというのが一番だ」と、問題が棚上げされることに警官を示した。
 同時に「(米会議の意向が)どこまで本当に実行されるのか分からない」とも述べ、慎重に推移を見守るとした。
 一方、枝野幸男官房長官は同日の記者会見で「可決した法案の内容を確認中だ。今後、上院本会議採決や両院協議会があると認識しており、米議会の動向を引き続き注視したい」と述べた。

※7月2(土)沖縄タイムスの記事を抜粋しています。

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