司令官、事故の可能性言及

うるま不動産スタッフ

2012年09月05日 09:23

 07年オスプレイ配備時

 【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの実戦配備が始まった2007年に、コンウェイ総司令官(当時)が将来的に事故が起きる可能性があるとの認識を記者団などに述べていたことが30日までに分かった。海軍航空システム司令部の元オスプレイ開発計画報告官も「初期配備からの3年間で6件程度の重大事故が発生する可能性がある」との認識を示しており、関係者は実戦配備前から事故が起きる可能性に言及していた。

 元海軍兵でオスプレイ開発計画の広報官を務めた経験を待つ軍事記者のワード・キャロル氏は21日付けの軍事専門ニュース「ディフェンス・テック」で、4月にモロッコで発生した墜落事故について執筆。原因を「副操縦士が高度降下の影響を克服しようと施回中に、ナセルの調整に失敗した」などと結論づけたことに「想定していたシナリオの一つ」と指摘した。
 また、07年3月16日の記事では、コンウェイ氏が記者団などとの朝食会で「(将来的に)事故は起きるだろう。その場合、われわれは受け入れないければならない」と述べ、事故が起きた場合にはオスプレイ反対派が立ち上がる可能性を示唆したなどと記述。
 コンウェイ氏は理由などは明示しなかったものの、キャロル氏自身が想定しうる事故要因として、ボルテックス・リング状態(垂直に降下する際に回転翼の先端部分に発生する渦巻き状の気流が大きくなる状態)により、降下中に失速する可能性など六つの懸念を指摘。
「操縦士のミスが原因のクラスA級の重体事故が(実戦配備から)3年の間に6件は起きる」などと予測した。
 キャロル氏は、2000年のアリゾナでの墜落死亡事故を受け、ボルテックス・リング状態の改善措置は講じられたものの、ことし4月のモロッコの事故で、降下中に失速する不具合は改善されていないとなどと指摘。操縦士らのわずかな油断が事故につながると警鐘を鳴らしている。



沖縄タイムス

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