
2011年08月17日
商業施設進出に反対 アワセゴルフ場
ひずみの構造
基地と沖縄経済
米軍施設の象徴であるフェンスは取り払われ、堀り起こされた土砂がむき出しになっている。北中城村のアワセゴルフ場跡地(約48㌶)は返還から1年が経過した現在、国による不発弾探査や環境調査など原状回復作業が行われている。緑の芝生に覆われたゴルフ場からは様変わりした。
米軍アワセゴルフ場は2010年8月に返還された。原状回復作業が終了する11年12月にも土地は防衛施設局から地権者でつくる土地区画整理組合設立準備会(吉村正夫委員長)に引き渡される予定だ。
同準備会は文化財調査や環境影響評価(アセスメント)などの手続きが終了次第、正式に土地区画整理組合を設立し、造成工事に着手。13年秋には最初の出店事業者としてイオンモール(東京都)がジャスコをメーンテナントとした大型商業施設を開業させる予定だ。その後、周辺の住宅地の整備を順次進め、16年度にはほぼ全ての土地が利用可能になる計画となっている。
返還跡地としては異例の早さで開発が進んでいるかに見える。作業が順調に進めば、駐留軍用地返還特別措置法(運転措置法)で定められた地主への3年間の給付金支給期間から大幅に遅れることなく土地利用が始まり、地主への経済的損失は少なくなる。
北中城村の新垣邦男村長は「給付金がある3年間に街づくりのめどを付けられば地主も安心して土地利用に取り組める」と話、「嘉手納より南の返還も予定される中、アワセゴルフ場を跡地利用のモデルケースにしたい」と意気込む。
しかし、この計画にブレーキをかける懸念材料がある。大型商業施設の進出に対し、隣接する沖縄市側が反対を表明したのだ。市や沖縄商工会議所などの経済団体は「市の中心市街地が哀退、壊滅してしまう」と訴える。沖縄市の中部徳州会病院が同跡地への移転を検討していることも反対に拍車を掛ける。
同跡地は中部の中心街地を抱える沖縄市に隣接し、西に新興商業地である北谷町の美浜やハンビー地区がある。
東北方向には埋め立てにより生まれた中城湾新港地区に沿ってロードサイド型の大型店舗が並ぶ。アワセはいわば後初の出店地だ。
商業地と住宅地を組み合わせた跡地の開発が‘パイの奪い合い,などと評される中、同跡地の街づくりは今後の中南部の返還跡地が必ず直面する課題をあぶり出す。
※8月17日(水)琉球新報の記事を抜粋しています。
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Posted by うるま不動産スタッフ at 14:25│Comments(0)